北京·胡同窯変

北京、胡同散歩が楽しい。足の向くまま気の向くままに北京の胡同を歩いています。旧「北京·胡同窯変」もご覧いただけたらうれしいです。https://blog.goo.ne.jp/hutongyaobian

第279回 《寄り道編》秋の肥後細川庭園・静かに、そして激しく燃え立つ秋!

東京滞在中の2020年11月18日、神田川沿いにある肥後細川庭園におじゃましました。
その景色に息を呑み、立ち尽くした秋。



下の写真は神田川とその周辺。



神田川沿いの小徑。



こちらは関口芭蕉庵

残念ながら、当日は閉門中。




念のため、説明板を写しておきました。


「この地は、俳人松尾芭蕉が、延宝5年(1677)から延宝8年(1680)まで、神田川改修工事に参画し、「龍隠庵(りゅうげあん)」と呼ばれる庵に住んだと伝えられている。後に世人は「関口芭蕉庵」と呼んだ。


享保11年(1726)、芭蕉の33回忌に当たり、芭蕉の木像を祀る芭蕉堂が建てられた。その後、去来・其角(きかく)・嵐雪(らんせつ)・丈草(じょうそう)の像も安置された。


芭蕉は、早稲田田んぼを琵琶湖に見立て、その風光を愛したと言われている。そこで、寛延3年(1750)宗瑞(そうずい)・馬光(ばこう)らの俳人が、芭蕉の直筆「五月雨にかくれぬものや瀬田の橋」の短冊を埋めて墓とした。この墓を「さみだれ塚」と称した。塚は芭蕉堂の近くにある。


芭蕉庵の建物は、昭和12年(1937)、近火で類焼したが、同年8月再建された。しかし、昭和20年(1945)5月の戦災で消失した。


敷地内には、芭蕉堂・さみだれ堂・朱楽菅江(あけらかんこう)歌碑・伊藤松宇(しょうう)の句碑などがあり、往時をしのぶことができる。」(以上は、関口芭蕉庵前にある説明版からの引用です。)


「目白台・関口の歴史」という小冊子を見ると、芭蕉について次のような説明がありました。
「神田川の大滝橋から飯田橋付近までの区間は「江戸川」と呼ばれていました。関口には、大洗堰(おおあらいせき)と呼ばれる、水をせき止めて江戸の水道につないだ堰があり、江戸の水の手として重要な場所でした。江戸川公園には大洗堰の一部が復元されています。」


「神田上水の改修に携わった松尾芭蕉は、「龍隠庵(りゅうげあん)と呼ばれる水番屋に住んだといわれ、これがいつしか関口芭蕉庵と呼ばれるようになりました。戦災などで焼失したものの、現在は復元され、池や庭園はかつての風情を留めた造りとなっています。」



目白台・関口の歴史(小冊子)

江戸時代の神田川。右手に芭蕉庵、左は早稲田田んぼ。


関口芭蕉庵のご案内(文京区役所ホームページより)




関口芭蕉庵をあとにして、さらにてくてくと歩いて行くと、ありました。


当日は肥後細川庭園・正門ではなく、南門から入りました。(地味な造りが、わたし的にはいいのです)。






肥後細川庭園は、目白台の台地(関口台地)の自然景観を活かした池泉回遊式庭園。この周辺は、江戸中期以降、旗本の邸地になり、江戸末期には清水家や一橋家の下屋敷に。



そして幕末に熊本54万石の細川侯の下屋敷になり、明治15年には細川家の本邸(現在の目白台運動公園敷地)に。その後、東京都が買収し昭和36年に「新江戸川公園」として開園し、昭和50年に文京区に移管され、平成29年3月に「肥後細川庭園」に名称変更されたそうです。










静かに、そして激しく燃え立つ秋の景色に立ち尽くす入園者のみなさん。



松聲閣(しょうせいかく)の一室「椿」。

各部屋には、「肥後六花」にちなんだ名前がつけられていました。「肥後六花」とは、江戸時代から品種改良を重ねてきた熊本独特の花で、肥後菊、肥後椿、肥後山茶花、肥後花菖蒲、肥後朝顔、肥後芍薬の6つの花を指すそうです。こちらの庭園では、実際の肥後椿、肥後芍薬、肥後花菖蒲、肥後山茶花の4つを見ることができるとか。



抹茶とお菓子で、ひと休み。

松聲閣(しょうせいかく)は、旧熊本藩細川家下屋敷のあったこの地で、細川家の学問所として使用されていたようで、一時期は細川家の住まいとして使用されていたそうです。



目の前の景色の一部。

「わたしもこういう秋のような大人になれるだろうか・・・」。欲張りにも、こんな思いが頭をよぎった秋の肥後細川庭園でした。


帰りは、明かりがともりはじめた正門から。

時の経つのも忘れ、閉園時間ぎりぎりまで、秋の庭園を楽しんでしまいました。



肥後細川庭園の正門

こちらは意外と知られていない、いわば隠れた名園(?)。回遊式なので、時間をかけて、じっくり散策がベストです。


参考に園内マップをあげてみました。
園内マップ・肥後細川庭園ホームページより


時期や状況により、開園や閉園時間が異なりますので、ご注意を。
肥後細川庭園についての情報は下の楽しいブログをご覧ください。
肥後細川庭園のホームページです。

×

非ログインユーザーとして返信する